ライトデザインコンペティション結果発表

総評


『 New Image New Light 』というテーマに基づき、新しいあかりの使い方と、商品化できる可能性の双方がバランスよく兼ね備えられている作品が選定された。

応募総数


132点


最優秀賞・・・1点(賞金10万円、賞状、記念品)
優秀賞・・・2点(賞金3万円、賞状、記念品)
特別賞・・・2点(賞状、記念品)

※二次審査を受け、特別賞が新設されました。
特別賞・・・作品は限りなく優秀賞に近いが販売には勘案を要する、もしくはコンセプトは優れているが形状にもう一歩工夫が必要な作品

入賞作品

最優秀賞

ikeru

田中 維新


講評
あかりを活けるという新しさと、あかりを空間演出のための素材としてプロダクト化し、尚且つカスタマイズ性を持たせている点が評価された。

一輪挿しとしてコンパクトに、または豪華な花束のように、と、様々な空間に寄り添った光の演出が可能となる可変性がある。

また、一本から数十本と、購入者が増やして楽しむこともでき、光の素材を集めていくという新しい市場性が期待できる。

優秀賞

SHIFT

Shinya Ito & Kaori Yamamoto


講評
光の彫刻を空間に飾るという新しいあかりの使い方が評価された。
シンプルなリング状の金属パイプと、光の陰影が一体化した美しい作品である。

部屋を明るく照らすという従来の光の使い方ではなく、光を部屋に飾るという新しい生活様式が生まれるのでは、と期待できる。

優秀賞

Shadow Dance

SEINIKAKU DESIGN

Design:
藤原 光平(SEINIKAKU DESIGN)
Manufacture:
天板・・・亘理 立(光立工房)
土台・・・松村 大地(SEINIKAKU DESIGN)


講評
光を反射させて床に投影させる作品はこれまでにも古くからあったが、影という場に生命感を与え、その様子がダンスをしているように息づいている、という表現方法が、プロダクト単体でのデザインではなく、空間や暮らし方に対して、心の面での光の有効性を示していると思われた。
作品コンセプトの無機質で動きのない部屋を、自然的・幻想的な部屋にしたいという思いに即していると評価された。
『 Shadow Dance 』の表現は、スタンド型だけではなくペンダントなど、様々な形状に展開できる可能性も評価の一因である。

特別賞

EXISTENCE -Light

太田 企代男


講評
最新の3Dプリンタを駆使して制作されたであろう作品は、溶接では得られない接合部の仕上がりが繊細な影を生み、美しいディテールになっている。コンセプトから作品までのバランス感が素晴らしく、完成度が高い。
ホテルや美術館などの一部の洗練された空間向けに、オーダーメイドで販売していく方法が良いのではと思われる。

特別賞

煙を楽しむお香立て
Kemuri Lamp

SANAGI design studio

デザイナー:井下恭介/増谷誠志郎
電装設計:入口和哉


講評
日本人にとってなじみ深い『仏前に線香を供える』という行為、また、近年の『お香の香りを楽しむ』という行為、その際に発生する煙の揺らぎを照らして楽しめるという、すでに日常にある行為の延長線上にあるスッと入っていける、新しいあかりの使い方として評価された。
煙の揺らぎを目で、ゆったりと感じいる行為は、線香・お香を焚く際の感情に即していると考える。

■ 商品化サポートについて


入選の14作品を対象に、商品化に向けてサポート企業との交渉を進めます。
なお、入賞作品であっても商品化とならない場合があります。

■ サポート企業


株式会社エルックス / 株式会社キシマ / 有限会社フレイムス

■ 審査員


内山 章一 照明デザイナー

照明デザインのスペシャリストとして1977年に内山デザイン事務所を設立。 日本のミニマリスティックな美しさにもとづいた厳格で機能的なフォルムと、間接光による光の表現を追及。

新藤 力 インテリアデザイナー

POWER代表。東京電機大学 工学部卒業。(株)スーパーポテト入社、デザイナーとしての経験を積んだ後、同社の取締役として勤務。その後、(有)パワーを設立、代表となる。特に古い建造物のリノベーション・コンバージョンを得意とする。

馬場 美次  造形作家・デザイナー

照明メーカー、大光電機株式会社勤務、照明設計や商品開発に携わる。舞台照明メーカー、丸茂電機株式会社でプロダクトデザインの他、WEBやカタログなどのセールスプロモーションを担当。デザイン会社を経て、現在、馬場美次デザイン室代表。

長根 寛 照明デザイナー

東京デザインパーティー代表。つなぐデザインマネジメント合同会社代表。照明デザインの他、プロダクトデザインマネジメント、空間デザインマネジメントなど、視覚情報からの人の感情サポートを、モノ・コト・ハコと総合的にデザインマネジメントを行う。

展示審査会の様子


コンペ概要