ブナの曲げ木照明『TANZAKU Lamp』
曲げ木といえば、家具や、近年国内外で人気の曲げわっぱなどがあります。
照明でも、筒状にした曲げ木のシェードを目にすることがありますが、今回は一風変わったデザインの曲げ木照明をご紹介します。
形はコの字型、ツイスト型、アーチ型の三種類。
ナチュラルな色合いがインテリアに馴染みつつも、独特の形が目に楽しいオブジェのような佇まいです。
曲げ木は通常、重ねた薄い板をプレスして成型しますが、TANZAKU Lampは無垢材を曲げているので、小口の木目が美しいのも魅力の一つです。
操作ボタンはフラットなタッチ式で、木のあたたかみを邪魔しません。
充電式のため、自由に持ち運びができます。
枕元に置いて、眠る前の読書の相棒に。夜間、トイレまでの足元を照らす懐中電灯代わりに。ムードを演出したい特別な日の灯りとして。一台で日常のいろんなシーンで活躍しそうです。
光源には0.5mmに薄くしたブナ材を被せているため、木を透かした柔らかい光が灯ります。
光源を直視しないので眩しくなく、光源が直接見えないため、消灯時は照明器具であることを忘れてしまいそうです。
三段階の調光が可能なので、シーンによって相応しい灯りを調節できます。
TANZAKU Lampは、古くは薪や木炭の材料として利用されていたブナ材を使用してつくられています。
多くの家々に灯りをもたらしていたブナが、現代では燃料から照明に姿を変えてその役割をつないでいるのは、何だかロマンチックですね。
里山再生スノービーチプロジェクト
先述した通り、ブナは薪や木炭として利用されていました。
現代ではその需要は減っていき、ブナが伐採されない山は生い茂って荒れていったそうです。
荒れた山は木が根を深く張らず、健康な木が育ちません。
また、土砂崩れなど災害のリスクが出てきてしまいます。
そんな中、地元のブナを活かした付加価値の高い製品をつくり、地域の活性化につなげていく活動をしているのが新潟県大白川の「スノービーチプロジェクト」でした。
(スノー = 雪国の / ビーチ = ブナ)
品質のいい大白川のブナ
ブナは非常に重く、林道のない奥山に自生していることが多かったため、搬出することが困難な木でした。
また、狂いが激しく加工が困難とされていた時代もあり、「無用の木」「ぶん投げる木」と呼ばれ、それがブナの名前の由来という説もある程です。
そんな特徴のあるブナですが、大白川のブナは丁寧に手をかけて育てられ、太くまっすぐで、虫食いや色むらも少なく、切り出されたブナ材は品質がいいと定評があります。
TANZAKU Lampは、スノービーチプロジェクトで「100年後の里山の形態を考えて」伐採された大白川のブナを使用しています。
プロジェクトへの共感と、ブナ自体の安定した品質から選ばれました。
TANZAKU Lampを利用することで、里山の保全へと無理なくつながる循環が生まれるのですね。
高度な曲げ加工技術を有するストーリオ株式会社
TANZAKU Lampをつくっているストーリオ株式会社は、成型合板がスタンダードな曲げ木加工の世界で、無垢材を利用した曲げ木加工の技術を有している企業です。
木の選定からこだわり、地元新潟の里山保全へ取り組まれています。
TANZAKU Lampはクラウドファンディングに挑戦中です。
▼ストーリオ株式会社
http://avanwood.storio.co.jp/
▼TANZAKU Lamp(クラウドファンディングページ)
https://www.makuake.com/project/tanzaku_lamp/